アイドルの台頭と将来性

アイドル。今の日本社会の一大勢力というべき単語。
邦楽は元より芸能界全体でも多大な影響力を誇っており、
今ではブランド化されていると云っても過言ではない。

しかし本来・旧来のアイドルはそうではなかった。
昭和の時代、アイドルとは未熟者の代名詞であり、
未熟だが若さだけで売れている歌手、といった皮肉もあった。

それが評価されるようになったのは、若さだけの中で
本物の歌唱力も持つ山口百恵のようなアイドルが現れたことか。
アイドルはファンに夢を見させるものとして、
プロのアイドルとも云うべきものに昇華した松田聖子の存在のおかげか。
はたまた少年隊やしぶがき隊のような存在のおかげか。

どちらにしろはっきり言えるのは、アイドルとしてデビューして成功し、
芸能界で実力者となった者達の存在が大きいことだろう。

しかし異変が生じる。近年のアイドル台頭である。
その2大ブランドと言えるのがAKB48とジャニーズだが、
これらは大成までの手段が違うのが興味深い。

AKB48はおにゃんこクラブの秋元が手がけたものの当初の数年間は
鳴かず飛ばずで秋葉原の劇場もほぼ終わりかけた状態だったが、
日本社会の不況がTV業界に直撃し、コストカットに迫られた結果、
十把一絡げという1セットで雇えるAKB48は、
TVのアイドル枠(本来はグラビア等の枠)に食い込むことに成功した。
薄利多売と云っても良い。

逆にジャニーズはTV業界のイケメン枠をジャニ枠にするのに成功した。

イケメンを出すならジャニーズから、可愛い子を出すなら複数名が
出せるAKBから、となったのも、こういったTV業界の都合があるだろう。

それよりも個人的に興味深いのはオタク市場のアイドルである。

アイドルといえばオタクだが、オタクには二次元と三次元という好みが存在しており、
実はAKBオタクと二次元オタクは=とは云いがたく、
これまでAKBメンバーが何度かアニメ市場に乗り込んだものの失敗に終わっている。

これは二次元というのがアイドル声優市場という物に支配されてるせいもあるだろう。

更に近年は初音ミクという電脳アイドルまで誕生している。
過去に3Dモデルのアイドルはいくつか存在したが、
それとは違うインディーズならではの柔軟性は、今後の電脳アイドル市場に期待させてくれる。

日本経済を牽引するアイドル市場に今後も目が離せないだろう。

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